光源氏がわらは病に密教の聖僧の修法を受けたが、この時に処方
された薬は陀羅尼助丸ではなかっただろうか?陀羅尼助は胃腸の薬
で大峰山の開祖「役行者」がその製法を伝えたと云われ、古来より生
薬として愛用されて来た。
私の子どもの頃には、家庭での常備薬として薬箱に必ず置いてあっ
た。陀羅尼という怪しい文字に畏怖すら感じ秘薬として奥深く隠されて
いた。
陀羅尼助の起源は、奈良時代前に疫病が流行し多くの人が腹痛に
苦しんでいたのを救うために、役行者が山中の黄柏(オウバク)の木
の皮をはいで、煎じ薬として飲ませたのが始まりであると云う。
大峰修行の山伏達が、山中の修行中の持薬として愛用し、やがて
旅人達の道中薬として一般に使われ、家庭での常備薬となったと云
う。
陀羅尼助丸の主原料はオウバクのキハダの樹皮を煮詰めて水製
エキスとし、ゲンノショウコウ、ガジュツを加えて乾燥させたものである。
オウバク、ゲンノショウコウ、ガジュツはいずれも殺菌作用があり、か
なり強い薬だと思われる。
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