2013年4月12日金曜日
日本のシャーマニズム キハダ
キハダ(オウバク)は、ミカン科の落葉高木で、高さは10m~20mで
5月末から7月初旬にかけて黄色い花が見られる。樹皮はコルク質で、
内樹皮が鮮黄色である。この樹皮から、外皮のコルク質を取り除いて
内皮の黄色い部分を乾燥させたものが、生薬の黄檗である。
健胃,整腸薬の他に、化粧品に配合すると抗菌作用や肌荒れ改善に
効果がある。再春館製薬所の化粧品に使われている。樹齢20年以上
のキハダは抗菌成分のベルべリンを多く含み、雨量の多い7月中旬から
お盆までに、樹皮をはぎとる。この時期は水分を多く含み、外皮のコルク
層をきれいに剥ぎとることが容易であると言う。
強い抗菌作用をもつ黄檗は、チフス、コレラ、赤痢の病原菌に対して効
能がある。陀羅尼助や百草丸として古来より処方されているが、北海道
では「しころ」と呼ばれているらしい。
民間療法として、胃腸薬の他に肝臓病に内服したり貧血、鎮痛剤に使
われたり、煎汁は結膜炎等に妙効があると言うが薬事法から効能を謳う
ことはできない。粉末を酢で練って骨折や念挫の湿布としても使われて
いたらしい。種子は薬用、殺虫剤として使われた。
又、染色にも使われ、水溶性多糖類を含み染料助剤となり食物繊維に
よく染着する。防虫作用があり、写経用紙を染めて使った。正倉院にその
記録と遺品がある。木は家具や調度に利用された。
陀羅尼助に含まれるゲンノショウコウ、ガジュツ末も、研究次第で多くの
効能が見いだされる健康食品であると思われる。
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