2013年4月12日金曜日

日本のシャーマニズム 法華懺法



 源氏物語「若紫」に戻りますが、「法華三昧行う懺法の声」とあります。
法華懺法は、法華経を読誦して罪障を懺悔し、後生善所を願う法要で
天台宗の重要な儀式です。

 懺悔は仏教の修行の重要な一つになっており、自ら意識するしないに
かかわらず、自分が犯したであろう罪過を全身全霊をもって悔い改め、
仏の前にそのゆるしをえて、心身を清浄にします。懺悔はさとりであると
まで言われ、毎日の勤行に欠かせません。

 この「懺悔」を具現化したものに、東大寺のお水取りが考えられます。
この行事は、東大寺でも非常に重要な「不退転の行法」として伝えられ
ています。奈良時代に疫病を抑えた、修験僧と十一面観音信仰とは深
い関係があります。

 東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)は、天平勝宝4年(752)に、実忠
和尚(じゅちゅうかしょう)によって創始された。実忠和尚は東大寺を開
山した良弁僧正の高弟でした。

 
 修二会の正式名称は「十一面悔過(けか)」といいます。われわれが日
常に犯している様々な過ちを、二月堂の本尊である十一面観世音菩薩
の宝前で、懺悔することを表わしています。修二会が創始された奈良時
代には、天災や疫病や反乱は国家の病気と考えられ、鎮護国家、五穀
豊穣、万民快楽などを願う行事とされました。

 この法会は、現在では3月1日より2週間にわたって行われるが、元は
旧暦の2月1日から行われていた。
 3月12日深夜(13日の午前1時半頃)、若狭井(わかさい)という井戸から
観音様にお供えする「お香水(おこうずい)」を汲み上げる「お水取り」の
儀式が行われる。練行衆の道明かりとして、夜ごと大きな松明(たいまつ)
がともされる。

 深夜にやるのは、いかにも秘儀めいていて、効験がありそうに思われる。
家の宗派が曹洞宗で、晩の回向として大悲心陀羅尼経にはじまって、真言
や陀羅尼が続く。晩とあるのだから、やっぱり深夜なのかと思う。













 


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